人的資本経営におけるスタッフ育成のポイント

みなさんこんにちは!

株式会社Tobe-Ruの田所と申します。

私は現在、株式会社Tobe-Ruの人財開発室で、人事を担当しております。

昨年末の戸澤が執筆した「人的資本経営」に関するコラムは御覧頂けたでしょうか?

まだの方はこちらのnoteに掲載がありますので是非御覧ください!

本年より当社でも、2030年までのビジョンとして『真の人的資本経営を医療業界に浸透させる』を掲げておりますが、もちろんTobe-Ru社内でも「人的資本経営」の考え方を取り入れ、日々の採用活動や人財育成を行っております。

まず、人的資本経営とは?を簡単におさらいさせて頂きます。

人的資本経営とは、従業員を単なる「労働者」としてではなく、医院の利益に直接的に貢献してくれる「資本」として捉え、戦略的に育成・活用をする経営手法のことを言います。

労働人口の減少、働く目的の多様化、転職への心理的ハードルの低下などが進む昨今、人材戦略を経営の中心に据えることが医院の成長にとって大切な要素となります。

人的資本経営で大切なことは、まず経営戦略に即した人材の分析・採用・育成・活用を目指すことですが、そのスタートラインとなるのが「現状把握」をすることです。自身の医院がどんな状況にあるのかを正確に理解することで、成長させる上で足りないものが見えてきます。それを具体的に施策に落とし込むという流れです。

本コラムでは、人的資本経営における「スタッフの育成」という観点から、1冊の本をご紹介しながら解説をしていきたいと思います。

ご紹介する本の題名は

「50の問いかけに答えるだけで「理想の組織」が実現できる人的資本経営」

著者:岡田 幸士氏 ディスカバー・トゥエンティワン社 2024年 です。

人的資本経営において人材育成において大切な3項目

①必要な人材スペックの定義

人手不足が常態化している現在の医療業界では、常に採用活動を行っている医院さんがほとんどかと思いますが、採用する上で大切なことはまず「必要としている人材のスペックを定義づけする」ということです。今いるメンバーがどんなメンバーで、どんな人が必要なのか?ここをきちんと把握し、定義づけすることが大切です。

本書には、定義づけすることのメリットが3つ挙げられています。

①組織の戦略実現に必要な人材が明確となり、採用や異動のマッチング率が高まる

②どういう能力をもった人を育てなければならないのかが分かる

③法人からの「期待する人材像やスペック」を明確に社員へ伝えることができる

50の問いかけに答えるだけで「理想の組織」が実現できる人的資本経営 P95~96

これを医院経営に置き換えると、「看護師を採用する」「衛生士を採用する」と一言でいっても様々なスペックの人材がいる中で、当院に今必要なのはどこのポジションの人材なのか?どんなスキルを持った人材なのか?を明確に定義づけすることで、採用成功の角度も上げることが出来、予めミスマッチを防ぐこともできます。

また、③にあるように、この定義づけをすることで既存のスタッフにも成長すべき方向性(ベクトル)を示すことにもなり、スタッフと医院側の認識のすり合わせをすることができます。当社にもよく「良いスタッフが多いのだけど、組織としての一体感がない・・・」というご相談を頂くことがありますが、それは医院が向かうべき方向を院長が示せていないことがほとんどです。是非現在いるスタッフの成長のためにも、「具体的に必要とする人材スペックの定義」を定め、それをスタッフに共有してみてください。

②Will(志向)・Can(能力)+Style(特性)の可視化

50の問いかけに答えるだけで「理想の組織」が実現できる人的資本経営 P102~103

どんな人にも、得意なこと、苦手なこと、好きなこと、嫌いなことが存在します。

本書にも「目に見えて測定しやすい「スキルや知識」よりも目に見えず測定しにくい「動機・性格・考え方などの特性」が人のパフォーマンスに大きな影響を及ぼすことが、ハーバード大学の行動科学研究者によって明らかになったことが紹介されています。

1人1人の特性や能力に応じたポジションに付かせることは、その人材が最大限のパフォーマンスを発揮させるのに大変有効です。

是非、人数が多い医院さんは時間がかかるかもしれませんが、一人ひとりのスタッフのWill(志向)・Can(能力)+Style(特性)を書き出してみてください。

それらをすることにより、今よりももっと、個々が活躍できる組織が想像できるかもしれません。

③なぜ「学ぶべきか?」を学んでもらう

ただただ、「成長しろ!学べ!」といっても、それが自身にとって腑に落ちていなかったり、必要性を感じていない場合、成長スピードは著しく遅くなります。

大切なことは「なぜ学ぶべきなのか?」という動機付けをしっかりと行うことです。

学びの動機づけは、個人の成長だけでなく、組織の発展にも大きな影響を与えます。

本書にはこう記されています。

医院の育成でいうと、スタッフにまず「今の職務をうまくこなすうえでの課題は何か」「今後課題になりそうなことは何か」を意識してもらい、健全な危機意識を持ってもらうことが大切です。

50の問いかけに答えるだけで「理想の組織」が実現できる人的資本経営 P110

その他にも人的資本経営をしていくうえでの人材育成についての考え方の紹介はありますが、長くなってしまうので今回はここまでとさせて頂きます。

「人的資本経営」は、単なる「人材管理」ではなく、法人の成長戦略の一つとして捉えていくことが重要です。

いままでこの類のテーマについて関心がなかった方も、是非ご自身のマネジメント観を見直すためにも本書をご一読頂くことをお勧めいたします!

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