開院以来離職ゼロ。スタッフ同士で褒め合える評価制度とは

おおはま糖尿病・腎クリニック
院長 大濵 俊彦

おおはま糖尿病・腎クリニック(埼玉県川口市川口 2-8-19、JR川口駅西口徒歩 4 分)は、糖尿病専門医・腎臓専門医の資格を持つ大濵俊彦院長が2019年4月に開院。糖尿病内科・腎臓内科を軸に高血圧や脂質異常症など生活習慣病全般を総合的に診療しています。地域に根ざし「いつでも相談できるかかりつけ」を掲げ、診療では「患者さんの健康で豊かな生活を支える」ことを最重要視しています。糖尿病は日々の自己管理が鍵となるため、最新エビデンスに基づく治療だけでなく、食事・運動・自己計測の指導まで一貫して支援。安全・安心の体制を整えつつ、スタッフ全員が専門性を磨き、寄り添いながら伴走することで、患者さんが前向きに生活習慣を改善できる環境づくりを心掛けています。

導入アフターコロナ後、業務がルーティン化
人事評価制度の課題スタッフの努力を反映する仕組みがなかった
導入の決め手・効果360度評価の導入により、目の届かない努力も評価に反映
今後の展望等級制度の導入で成長をサイクル化

スタッフ一人一人の成長をどう後押しするか

人事評価制度に関心を持ったきっかけを教えて下さい

コロナ収束後にクリニックの次の10年を構想した際、生産性向上や法令順守の強化だけでなく、職員一人ひとりの成長をどう後押しするかが課題として浮上しました。開院以来のオープニングスタッフがほぼ残っている一方、業務がルーティン化。書籍や事例を調べる中で、人事評価制度が目標を可視化し、ビジョンを全員で共有しやすくする仕組みだと確信し、導入を前提に具体的な検討を始めました。

スタッフの目に見えない貢献が埋もれがちになっていた

DoctorHR導入以前に抱えていた課題は何ですか?

導入前は賞与額を私自身の裁量で決めており、評価基準が不透明でした。目標設定も個々に委ねられ、成長指標が共有されていなかったため、努力が報われた実感を得にくい状況。また診療以外の雑務や患者対応など目に見えにくい貢献が埋もれがちで、チーム内で「誰が何を頑張っているか」が分からず、組織の学習サイクルが停滞していました。さらにフィードバック機会も限られ、面談が形式的になりがちでした。

評価を自動で賞与に反映できるので無理なく運用できる

最終的にDoctorHRを選んだ決め手を教えて下さい

360度評価と行動基準評価を加味し、結果を自動で賞与テーブルに反映できる点が決め手でした。クリニックが望む行動をマスター登録するだけで評価項目を設計でき、レポートで根拠を可視化。クラウド運用により紙作業を最小化にでき、多忙な現場でも無理なく運用できると判断しました。導入サポートが手厚く、小規模クリニックでもカスタマイズしやすかった点も後押しになりました。

スタッフに丁寧な説明を心がけ院内に浸透

スムーズに制度の導入は進みましたか?

スタッフにはデモ画面を用いて「この指標が賞与に直結する」ということを説明し不安を払拭しました。約3か月で完全移行し、評価入力は診療後の15分に統一するなど運用ルールを整備したことで、スムーズに浸透しました。

これまで気づかなかった行動を評価できるようになった

導入後に院内の変化はありましたか?

初回サイクル終了後、「これまで気づかなかった良い行動をスタッフ同士で褒め合える」との声が増えました。360度コメントが自動集計され、行動の背景や改善策に踏み込んだ対話が可能になりました。上位を目指す挑戦文化が生まれ、数値化しにくい業務でも主体的な改善する場面が増えました。結果として、離職もゼロを維持しています。

目には見えない成果を可視化し、スタッフの納得度が向上

よく使用している機能はありますか?

①「360度ポジティブ/ネガティブ評価」で患者対応やチームワークを多面的に把握。

②「行動基準評価」機能で電子カルテ記載の正確さや片付け時間短縮など重視行動を数値化。

スタッフの納得度が向上しました。ポイント上位者がロールモデルとなり、良い行動が院内に伝播。また、業務改善提案が月1回から毎週ペースに増加し、自発的な学び合いが進みました。支援制度を採用面談で示せるようになり、求職者へのアピールにも繋がっています。

スタッフの未来を描くランク制運用へ

最後に今後取り組みたいことを教えてください。

DoctorHRに蓄積された評価データを分析し、職種別・キャリア段階別に必要なスキルを定義した「等級制度」を整備予定。年間目標を四半期ごとに更新し、チーム単位で共有することで自律的な学習サイクルを確立させたいです。質の高い糖尿病・腎臓病診療を通じて地域の生活水準向上に貢献すると同時に、スタッフが成長と誇りを感じられるクリニックを目指します。

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